年度末を迎え~セカンドステージの慶び

岡山大学を定年退官してから、気がつけば一年が過ぎました。 この一年は、肩の力を抜きつつも、自分の歩みをもう一度見つめ直すような時間でもありました。そして年度末、ありがたいことに二冊の書籍が形となりました。

一冊目:『二〇世紀を生き抜いたある女性の記録ー徳方亀子の生涯』

明治32年(1899年)、現在の岡山県久米南町に生まれた徳方亀子さん。 津山高等女学校を卒業し、結婚後は満州で戦争の時代を生き抜き、戦後は津山・久米南・建部を拠点に地域で活躍された女性です。

その生涯を、お孫さんである友野清文さんが丹念にまとめられました。 私は、社長を引き継いだ出版社の発行人として、この本を世に送り出す役割を担わせていただきました。発行人としてのデビュー作でもあり、個人的にも深い思い入れのある一冊です。現在、Amazonなどでの取り扱い準備を進めています。

二冊目:『詳説労働金庫ー勤労者福祉金融の歩みと展望』

もう一冊は、先日Facebookでも紹介した編著書です。 20年間勤務した一般社団法人金融財政事情研究会から刊行いただきました。 労働金庫の歴史と役割を、できるだけ丁寧に、そして未来につながる視点でまとめたものです。

セカンドステージに込める思い

退官後のセカンドステージでは、「無理をせず、しかし自分の経験が誰かの役に立つ形で活かせることを続けたい」との思いで過ごしてきました。

教員になる前、私は長くエディターとして仕事をしていました。 拙いながらも、その経験は今も私の軸になっています。出版不況と言われる時代だからこそ、活字文化を次の世代へつなぐ役割を果たしたい。そんな気持ちが、今回の二冊の刊行にもつながっています。

文章に思いを託したい方、記録を形に残したいと考えておられる方がいらっしゃいましたら、どうぞお気軽にご連絡ください。 これからも、静かに、しかし確かな歩みで、セカンドステージを進んでいきたいと思っています。

こうして年度末は、根川緑道から多摩川沿いにかけて、桜と菜の花が満開の小径を、鳥たちのさえずりに耳を傾けながら静かに散歩を楽しみました。

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