国立・大学通り、春爛漫、新しい季節のはじまり

春の陽気に誘われて、国立のまちを歩きました。

まっすぐに伸びる並木道、大学通りは、この季節ならではの華やぎに包まれております。

道の両側に連なる桜は、ちょうど見頃です。淡い花びらが空を覆い、まるでやわらかな光のトンネルをくぐるような心地がいたします。足取りも自然とゆるみ、春という季節のやさしさに、身を委ねたくなるひとときでした。

その先に佇むのが、一橋大学、日本を代表する社会科学系の学府として知られ、商学・経済学・法学・社会学といった分野において、多くの人材を輩出してきた名門であります。落ち着いたキャンパスの佇まいには、長い歴史と学問の蓄積が静かに息づいており、歩くだけでもどこか背筋が伸びる思いがいたします。

ちょうど、新入生歓迎の準備が進められており、構内はどこか晴れやかな空気に満ちておりました。そして何より、桜が見事です。ほぼ満開に近いその姿は、まさに春の到来を高らかに告げているかのようでした。

もっとも、この分だと入学式までもつかどうか、少し気をもませるところではありますが、それもまた春の儚さゆえの美しさなのかもしれません。

大学通りでは、地元のベテランの皆さま方が、思い思いにお花見を楽しまれておりました。笑い声があちらこちらから聞こえ、長くこのまちとともに歩んできた方々の時間が、桜の下でゆったりと流れているように感じられます。

若者たちの新たな門出と、まちを支えてきた人々の穏やかな時間。その両方が交差する風景こそが、国立というまちの魅力なのだと、あらためて思いました。

と申しますのも、私が成人式を迎えたのは国立市でした。学生時代を国立で過ごし、そして、毎年の春にて、別れと出会いを経験してきました。嬉しいこと悲しいこと、そして同時に、次のステージに向けて背中を押してくれるまちが国立であり、その思い出に残る季節が春です。

さて、満開の桜の下で、新しい物語がまた一つ、そっと始まろうとしています。そしてその新しい主役は孫たちなのです。咲き誇る桜は一瞬でも、その下で生まれる門出は、きっと長く心の中に残り続けるのだと思います。

トップに戻る