地域の未来を計画から実践へ

それぞれの地域の未来づくりをお手伝いしながら、岡山県内を走り続けています。

9月中旬の15日と16日は、城下町としての歴史と都市機能を備えた津山市、中国山地の自然と暮らしが近い新庄村、そして、白桃をはじめとする農業の豊かさと、岡山市に隣接する暮らしやすさを持つ赤磐市を訪問しました。

地域の規模も成り立ちも異なりますが、次の世代へ何を引き継ぎ、どのような暮らしをつくっていくかという問いは共通しています。

私は、岡山大学で取り組んできた地域共創や、地方自治体経営、地域金融の研究と実践を生かし、計画づくりから、その先の具体的な活動までをお手伝いしています。現場へ伺い、話を聴き、一緒に考える。

退職後も、この仕事の基本は変わりません。

津山市訪問

まずは津山市へ。

津山市は、美作地域の中心として、歴史・文化、商工業、医療、教育などが集まる県北の拠点都市です。その津山が、これからの10年を見据えて進めるのが「津山市総合計画2035」です。目指すのは、誰もが自分らしく活躍し、希望を実現できるまち。人口減少のなかでも、一人ひとりが力を発揮し、このまちで暮らす将来に希望を持てることが大切になります。

私は、この総合計画の審議会で会長を担当させて頂いたご縁から、9月15日は、光井聡市長にご挨拶の機会を頂きました。名前が同じ「聡」ですので、ダブル聡で情報交換TIMEです。同じ「聡」でも、市長は若くてイケメン。こちらのジイジは、ややくたびれたベテランです。光井市長は津山市のご出身で、津山高校から島根大学医学部へ進まれた医師です。医療現場に加え、厚生労働省や岡山県で公衆衛生・感染症対策に携わり、美作保健所長などを経て、2026年2月の市長選挙で初当選されました。人の健康と暮らしを支えてきた経験を、市政へ生かしておられます。専門が麻酔ということで、私が初めて岡山大学でお仕えした学長が、森田潔先生で日本麻酔学会の会長を務めた経験をお持ちの医師でした。光井市長もご関係が深いとのことで、森田先生の話題で話が弾みました。

そして、ここまでの取組みの振り返りと実装に向けたアクションプランについて意見交換をさせて頂きました。総合計画に描いた未来を、実際の仕事や暮らしの変化へ、どうつなぐか。誰が担い、何から始め、どのように成果を確かめるか。私が実行段階で大切にしたいのは、そうした道筋を、市民や企業、行政の皆さまと具体的にしていくことであるとの持論を披露させて頂きました。

審議会で重ねた議論が、実践知として現場で役立つよう、祈念いたしました。

お昼は、名物の津山ホルモンうどんを頂きました。

地域の未来を考えたあとは、地域の美味しいものでスタミナ補給。

これも、地域の最前線、現場へ通う楽しみの一つです。

新庄村訪問

続いて、9月15日の午後は新庄村へ廻りました。

村はサルナシのシーズンを迎えていました。

がいせん桜通りの歴史ある町並み、毛無山をはじめとする豊かな森林、清らかな水に育まれるヒメノモチ。訪ねるたびに、季節の移ろいを身近に感じる村です。

今回は、新たに就任された石藤延史村長にご挨拶をさせて頂きました。石藤村長は、前副村長として村政に携わってこられた方です。村民の声を聴き、共に考え行動する姿勢を掲げ、交通、子育て、移住・定住、農林業など、暮らしと仕事を支える課題に取り組む考えを示されています。

投票率約84%の選挙戦を終え、体重が7キロ減られたとうかがいました。村の将来を託される責任と、選挙戦の厳しさが伝わってきます。首長のお仕事は、気力、体力、そして回復力がなければ務まりませんね。

さて、新庄村の「第2期新庄村振興計画・総合戦略」は、安全・安心な暮らし、誇りと愛着の持てる村づくり、次世代への応援、産業振興、移住・定住を結び付けて進めるものです。その要諦は、村の自然や文化を守りながら、ここで働き、子どもを育て、暮らし続けられる条件を整えていくことにあると受け止めています。今回も、若者ワークショップが盛り上がりました。

私は、がいせん桜通りの将来像を考える活動や、若い皆さんが村の未来を語り合う場に参加し、その思いを具体的な取組へつなぐお手伝いをしています。住まいと仕事、農林業と特産品、交流と地域の担い手。それぞれの課題を結び付けながら、自分たちにできる一歩を考えていきます。

若い人たちが、自分の言葉で村の将来を語り、自ら関わろうとする。その姿に、こちらも元気を頂きます。計画にある「次世代応援」を、実際の挑戦を支える仕組みへ育てていきたいものです。

そして、新村長の政治と行政の手腕に期待いたしたいと思います。

赤磐市訪問

そして、翌日の9月16日は赤磐市へ参りました。

赤磐市は、山陽、赤坂、熊山、吉井の4地域が、それぞれの歴史や文化、産業を持ち寄るまちです。桃やぶどうの産地としての魅力に加え、住宅地、田園、里山が広がり、多様な暮らしの姿があります。

市政を担う前田正之市長は、旧山陽町の職員として行政の道に入り、赤磐市の総務部長、副市長などを歴任し、2025年4月に市長へ就任されました。岡山大学大学院社会文化科学研究科でも学ばれた、行政実務の経験を持つ首長です。

「第3次赤磐市総合計画」が掲げる将来像は、「共に未来を描く 白桃発祥のまち あかいわ」です。2025年度から2032年度を計画期間とし、市民と行政が一体となってまちづくりを進めることを重視しています。

計画の要点を暮らしの言葉で捉えれば、働く場を育て、子どもと子育てを支え、安心して住み続けられるまちにすることです。企業や農業の担い手を支える取組、観光や交流、教育、医療、防災、公共交通などをつなぎ、市民が地域に関わる機会を広げていくことが求められています。

私は、創生総合戦略の会長として、実践に向けた人財育成や、若者が主体となる催しの企画などをお手伝いしてきました。桃磐(モモロック)フェスをめぐる活動でも、学生、市や商工会の若手職員、地域の皆さまが一緒に考え、動くことを大切にしています。

催しをつくる過程には、地域を知り、仲間と相談し、役割を引き受ける経験があります。その経験が、次の活動を担う人を育てます。「共に未来を描く」という計画の言葉を、参加する人の実感へ変えていく。私自身も、そのお手伝いを続けたいと思っています。

 

3自治体を訪ねながら、総合計画や創生総合戦略に命を吹き込むのは、地域の人たちの日々の行動なのだと改めて感じます。首長の決断、職員の工夫、住民や企業の参加、若者の挑戦。その間をつなぎ、少しでも前へ進む力になれれば幸いです。さて、こうした活動を支えてくれる相棒にも、一つの節目が訪れました。

9月16日、赤磐市からの帰り道、愛車IQコンセプトの走行距離が15万キロを記録しました。平均すると、年間1万キロほどでしょうか。岡山県内を中心に、よく走ってくれています。その距離の向こうには、訪ねた地域の風景と、お会いした皆さまの顔が浮かびます。

この頃は、運動神経や動体視力の衰えを感じることもあります。それでも、ありがたいことに、今回の免許更新もゴールドでした。慣れた道ほど気を引き締め、時間に余裕を持ち、身体と車の調子を確かめながら、安全第一でまいります。

目標は20万キロ。愛車と共に、無事故無違反で、これからも地域へ通いたいと思います。

皆さまも、どうぞご安全に。

トップに戻る