半年に一度の岡山大学病院での検診へ参りました。
この歳になりますと、身体のあちらこちら、いろいろあります。それでも、ともあれ今回も無事に終了。まずは、ほっとひと息です。
現役時代を振り返れば、仕事や地域での活動を優先し、身体にはずいぶん無理をお願いしてきました。退職後、初めての人間ドックを受けた際にも、これからは自分の身体ときちんと向き合おうと考えたものです。セカンドステージを楽しむためにも、長年連れ添ってきた身体の声を聞く時間が大切になりました。
この夏、妻と伊豆高原で過ごした折にも、歩き、休み、食事をゆっくり味わいながら、日常の過ごし方を見つめ直しました。地域のインフラの維持管理を考える自分自身が、身体の手入れを後回しにしていては、いささか説得力に欠けます。ときには立ち止まり、状態を確かめ、いたわりながら使い続ける。身体にも、そんな付き合い方が必要な歳を迎えました。
さて、検診を終えての「ほっとランチ」は、カレーの名店「ボン・ヴォイージ」さんへ。ビーフカレーと珈琲を頂きました。
美味しく食べられることのありがたさ。午後から会いたい人がいて、出かけていけることのありがたさ。こうした何気ない一日が、何よりの幸せなのだと思います。
今日もエンヤコリャと漕ぎ続けてくれる身体に、まずは御礼です。
午後からは、鷹取醤油の鷹取宏尚社長とご一緒に、備前日生信用金庫を訪問。中田由紀人理事長をはじめ経営陣の皆さまと、備前市と東備地区の創生に向けて、経済界と地域金融機関が果たすべき役割、その実践への道筋について、本音の意見交換をさせて頂きました。
備前日生信用金庫は、備前市伊部に本店を置き、備前市、瀬戸内市、和気町、赤磐市、岡山市、そして兵庫県赤穂市を主要なエリアとする地域金融機関です。暮らしと商いの身近なところで、地域の資金を預かり、必要とする方々へつないでいます。
中田理事長が掲げておられるのは、「地域に無くてはならない、小さくとも強い信用金庫」という姿です。地域の方々が抱える課題の解決に取り組むという方針に、信用金庫の大切な使命が表れています。
私の社会人としての出発点は、労働金庫の世界でした。その後、金融財政事情研究会での仕事を経て、大学でも協同組合金融や地域金融を研究してきました。拙著『行雲流水』でも、こうした歩みを振り返っています。金融が人の暮らしや地域の仕事をどう支えていくかという問いは、今も自分の活動の根にあります。
信用金庫に期待するのは、お金の相談に加えて、経営者の悩みを聞き、地域の可能性を一緒に見つけ、必要な人や企業へつないでいく役割です。長く地域に通い、人と向き合ってきたからこそ分かる事情があり、育まれてきた信頼があります。その蓄積は、地方創生を実践へ移すうえで、大きな力になるはずです。
いま、私がお手伝いしている備前市の公共施設マネジメントでも、施設の将来を考えることは、その場所で続いてきた暮らしや活動、これからの地域の姿を考えることにつながっています。備前、日生、吉永の各地域で、市民の皆さまと対話を重ねるほど、行政と市民、企業が知恵を持ち寄ることの大切さを感じます。
公共施設をどう使い、誰が活動を担い、どうすれば無理なく続けられるのか。そこへ地域金融の知恵が加われば、市民の願いや事業者のアイデアを、実現可能な事業へと育てていく道筋も見えてきます。
備前には、備前焼や耐火物、日生の海運や水産業、醤油醸造など、土地に根を張って受け継がれてきた仕事があります。そうした仕事の価値を次の世代へ伝え、若い人が関わり、働き、暮らしていける地域をつくる。そのために、地域をよく知る企業と金融機関が手を携える意味は大きいと思います。
鷹取社長とは、以前にも備前市の再生に向けた経済界の参加についてお話をさせて頂きました。その対話が、今回は地域金融機関の皆さまとの意見交換へとつながりました。こうして顔を合わせ、本音で語り合い、次に何ができるかを考える。一つひとつの積み重ねを大切にしたいものです。
午前は自分の身体と向き合い、午後は地域の未来に向き合う一日となりました。
まだまだ学びたいことも、お手伝いしたいこともあります。身体に御礼を申し上げつつ、無理はほどほどに、人とのご縁を力に変えて。
エンヤコリャと、もうひと漕ぎです。
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