お気に入りの瀬戸内市牛窓へ出かけました。
海を眺め、おいしいものを頂き、気にかけていた方のお顔を拝見する。そんな、心がゆっくりとほどける一日となりました。
お昼は、あなご料理専門店「青島」さんへ。牛窓の海を眺めながら、穴子のお重を頂きました。焼き穴子と煮穴子の食べ比べができる「あいのり重」など、穴子の持ち味を楽しめるお料理を提供されているお店です。
香ばしく焼き上げた穴子と、ふっくらと柔らかな穴子。それぞれの味わいを楽しみながら、箸を進めます。目の前には穏やかな海。おいしいお重に、この眺めが添えられるのですから、何とも贅沢なお昼でありました。
続いて、和菓子の「きびや菓子舗」さんに立ち寄り、羊羹とお饅頭を東京へのお土産に買い求めました。
きびやさんは、昭和23年創業の老舗です。牛窓に伝わる唐子踊にちなんだ「唐子踊まんじゅう」や、オリーブを使った羊羹など、土地の歴史や風土を映すお菓子を、長く作り続けてこられました。旅先でこうしたお店に出会うと、お菓子と一緒に、その土地の物語も持ち帰れる気がいたします。
今回は、お土産を求めることに加え、もう一つ、立ち寄りたい理由がありました。女将さんが体調を崩されたと伺っており、お見舞いも兼ねての訪問でした。
まだ療養中とのことながら、お元気そうなお顔を拝見できて、ほっといたしました。こうしてお会いできることが、何より嬉しい。どうぞご無理をなさらず、ゆっくりと養生して頂きたいと願います。
その後は、牛窓海岸で海を眺めながら、まったりです。
何かをするでもなく、ただ海を眺めて過ごす時間。日頃は、打ち合わせや原稿のことなど、ついつい頭を働かせ続けていますが、ここでは少しお休みです。穏やかな海を前にすると、急いでいた気持ちまで、自然とゆるんでまいります。
海のそばに新しくできた、お洒落なスポットにも立ち寄りました。頂いたのは、コーヒーに瀬戸内レモンを合わせ、炭酸で仕上げた新作ドリンクです。
コーヒーとレモン、そこに炭酸とは、なかなか面白い組み合わせです。海を眺めながら頂く一杯に、瀬戸内らしい楽しみがまた一つ増えました。昔から親しまれてきたお店を訪ねる喜びと、新しいお店に出会う楽しみ。その両方があるところも、牛窓の魅力でありましょう。
締めくくりは、牛窓神社への参拝です。
牛窓神社は、海水浴場のすぐそばから表参道の石段が続き、豊かな木立の中に鎮座しています。もともと土地と祖先の神霊を祀り、長和年間には宇佐八幡宮から神々を迎えたと伝えられる、地域の歴史とともに歩んできたお社です。海辺の開放感と、鎮守の森の静けさが近くにあるのも、牛窓ならではの風景です。
家族の健康を祈念して、手を合わせました。
おいしく食事を頂けること。会いたい方のお顔を拝見できること。海を眺めながら、ゆっくりと過ごせること。当たり前のようでいて、どれもありがたいことばかりです。
東京へ持ち帰る羊羹とお饅頭に、牛窓で過ごした穏やかな時間のお話も添えたいと思います。
幸せ、幸せ。心に残る牛窓の一日でありました。
