久しぶりに、昔からお世話になっている大先輩―いや、今ではもう“親友”と言ったほうがしっくりくる相手―と一献でした。 立場は大先輩でも、気心が知れているので、話し始めればすぐに昔のテンポに戻るのが不思議です。
彼は、有斐閣で役員や編集長を務めてきた出版界の重鎮です。有斐閣といえば、法律・経済・政治の専門書で知られる老舗出版社で、学生時代に誰もが一度は抱えた、あの分厚い本たちの“本家本元”。そんな世界の裏側を知り尽くした彼の話は、やっぱり面白い。
そして話題に上がったのが、彼が編集長を務めていた法律雑誌 『ジュリスト』(JURIST)。判例や制度の動きをわかりやすく伝える専門誌で、法曹界の“今”をずっと追い続けてきた存在です。その舞台裏を、親友モードでざっくばらんに語ってくれるのがまた贅沢です。
そんな彼と、肩の力を抜きながら 「法治国家としての日本、これからどうなるんだろうね」なんて話をしていると、気づけば内容はかなり深いところまで潜っていきます。
親友として気楽に話しているのに、ふとした一言が、長年の現場経験に裏打ちされた重みを帯びていて、こちらの思考が一気に広がる瞬間が何度もありました。まさに“目から鱗”が落ちるとはこのこと。
気心の知れた仲だからこそ、遠慮なく本音で語り合える。そして、その本音の中に、法治国家の未来へのヒントがしっかり潜んでいる。そんな知的で、でもどこか温かい夜でした。
