待ってました。
私の故郷、愛媛県西条市の郷土の誇り、長友佑都選手が、再び日本代表のユニフォームをまとって世界の舞台に立ちました。
長友選手は西条市出身です。FC東京からプロの道を歩み、イタリア・インテルなど欧州でも長く活躍し、日本代表を支え続けてきた日本サッカー界を代表するサイドバックです。小柄な体から繰り出される豊富な運動量と強靱な体幹、そして何より折れない精神力は、多くの人を魅了してきました。
今回のワールドカップでは、日本人初となる5大会連続の代表選出という快挙を成し遂げました。西条市でも大きく紹介され、郷土の誇りとして多くの市民が声援を送りました。
決勝トーナメントでは王国ブラジルと対戦し、惜しくも逆転負けとなりましたが、伊予市出身の鎌田大地選手とともに、愛媛県勢が世界の舞台で躍動する姿は、郷里に暮らす人々へ大きな勇気を届けてくれました。
長友選手の真価は、プレーだけではありません。若い選手たちを鼓舞し、声をかけ、背中で示すリーダーシップがあります。経験を重ねた者だけが持つ人間力で、チームを支えている姿に深く感銘を受けます。
写真はAI編集によるものですが、その一枚にも、長友選手への敬意と郷土への誇りを込めました。
そして、この夜、もう一つの夢が叶いました。
退職後のセカンドライフで、ぜひ一度ゆっくりお話ししたいと思っていた大衆演劇のスターと杯を交わす機会をいただきました。
大衆演劇は、芝居、舞踊、歌、人情、笑い、涙が一体となった日本の庶民文化です。華やかな舞台の裏には、厳しい稽古と旅回りの日々があります。役者の皆さんは観客の表情を見ながら、その場の空気を感じ取り、人々に笑顔と感動、そして明日への元気を届けています。
若い役者さんでありながら、昭和の歌や義理人情、親子や夫婦の情を真摯に学び続けておられる姿勢に深く心を打たれました。長女より若い世代でありながら、昭和の精神文化を大切に受け継ごうとされていることに感動しました。
岡山市北区田町にある「おかやま後楽座」は、岡山を代表する大衆演劇の劇場です。そこには、常連のお客様が役者を育て、役者が舞台で恩返しをするという、温かな文化の循環があります。
「おかやま後楽座の灯よ、いつまでも。」
そう願わずにはいられない夜でした。
明日は、私の母の故郷・松山での公演とのことです。愛媛でも多くの笑顔と拍手が送られることでしょう。
スポーツも演劇も、舞台は違っても共通するものがあります。それは、人を励まし、生きる力を与えることです。長友選手の不屈の魂も、大衆演劇の人情あふれる舞台も、人の心を前向きにする力を持っています。そのことを改めて実感した一日でした。
そして、私にはもう一つ長年関わってきた大切な舞台があります。SVリーグ女子バレーボールチーム「岡山シーガルズ」です。
十年以上顧問を務め、今年度からは社外取締役として、SVリーグから求められたガバナンスや財務改善への対応に携わってきました。新たな経営体制のもとで改革が始まり、ライセンスも正式に交付されました。新社長の「ゼロから立て直す」という決意と、選手たちの来季への誓いに、大きな期待を寄せています。
もちろん改革は容易ではありません。スポーツクラブも、大衆演劇も、オーケストラも、地域文化を支える団体は、多くの地域の皆さんの支えによって成り立っています。優れた競技や芸だけではなく、それを支える経営基盤が不可欠です。
私はこれまで公共政策や地域経営を研究する中で、「人を大切にする経営」と「持続可能な組織づくり」の重要性を伝えてきました。その考え方は、スポーツにも、演劇にも、音楽にも共通します。地域に夢や感動を届ける人たちが安心して活動を続けられる環境を整えることは、地域文化を未来へつないでいくことでもあります。
この夜、長友佑都選手の不屈の姿勢、大衆演劇が届ける人情の舞台、そして岡山シーガルズの再建への歩みが、私の中で一本の線として結ばれました。
スポーツも、演劇も、音楽も、人々の心を豊かにし、地域に誇りを育む大切な社会資本です。だからこそ、それを支える経営を軽んじてはなりません。
「人を大切にする経営」とは、働く人だけではなく、選手を、役者を、演奏家を、そして応援してくださる地域の皆さんを大切にすることです。
地域が支え、地域に支えられる。その温かな循環こそが、これからの日本にますます求められる地域経営の姿ではないでしょうか。
そんなことを静かに考えながら、心豊かな一夜に感謝しました。
