健康こそ、何よりの宝物

「団塊の世代」と呼ばれる先輩方の背中を見て育った私たちの世代は、迷うことなく、ただひたすら仕事に打ち込んできた最後の世代なのかもしれません。バブル経済とその崩壊、リーマンショックと後遺症と直面しながらも、組織のため、家族のため、社会のためにと、がむしゃらに走り続けることが当たり前な時代でした。

そんな昔からの友が、海外勤務も含めて長年にわたり上場企業で第一線を歩み続け、現役引退を迎えるタイミングで、少し疲れが出たと聞きました。6月13日、築地の病院を訪ね、久しぶりに顔を合わせましたが、互いに年齢を重ねたことを実感する時間でもありました。

見舞いの前に「災難を除き、波を乗り切る」 波除稲荷様としてご利益があると言われている築地・波除神社を訪れ、友の一日も早い回復を祈願しました。ちょうどその時、偶然にも「病魔退散」の神事が執り行われており、その厳かな舞を拝観することができました。偶然とはいえ、大きな励ましをいただいたような気持ちになり、子供の頃からの思い出に花を咲かせながら「まずは元気に古稀を迎えよう」と固く約束し合いました。

年齢を重ねると、自分自身の健康はもちろんですが、友人の健康がこれまで以上に気になります。若い頃は仕事の話が中心でしたが、今では「無理をせず、健康で暮らしたい」と願う言葉が自然に多く出るようになりました。それだけ健康のありがたさを、身をもって思い知る年代になったと思います。

さて、築地といえば、やはり新鮮な魚です。お昼は、妻と築地場外市場の食堂で海鮮丼をいただき、健康に食べられる喜びをかみしめました。そして「この美味しさを家族にも味わってもらいたい」と思い、少しばかりではありますが新鮮な魚を買って帰路につきました。友の健康を願うと同時に、家族の健康も大切にしたい。そんな気持ちが自然に湧いてきたのです。

翌日、6月14日は、家族が勢ぞろいし、妻の誕生日と父の日を兼ねた私の京都大学客員教授の就任を祝ってくれました。とはいえ、買い出しや準備は結局、ジイジとバアバの担当です。賑やかな食事を終えると、娘や孫たちが手際よく片付けをしてくれました。その姿を見ながら、世代がつながっていくことの幸せを感じました。

振り返れば、私も妻も大病を経験しました。私は障がい者手帳を常に携行しています。決して平坦な人生ではありませんでしたが、家族や多くの方々に支えられ、今日もこうして家族と笑顔で食卓を囲むことができました。健康は、失って初めてその尊さに気づくものです。だからこそ、自分自身の健康を大切にすることはもちろん、友の健康を気遣い、妻や家族の健康を願い合うことを忘れてはならないと、あらためて感じました。

古稀まで、そしてその先も、一日一日を大切に歩んでいきたいと思います。何気ない日常こそが、かけがえのない幸せなのだと、しみじみ感謝した二日間でした。

 


■関連リンク

築地・波除神社|災難を除き波を乗り切る

築地場外市場 – 公式ホームページ

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