退職後も、いくつかの岡山県内自治体のお手伝いを続けています。
5月29日は、久しぶりに岡山市役所を訪ね、副市長室、市長室へと足を運びました。
岡山市では現在、本庁舎南側で新庁舎の建設が進められており、いよいよ令和8年5月末の完成を迎えます。完成後は順次移転作業が行われ、令和8年度中の供用開始が予定されています。新庁舎は地上17階・地下2階、高さ約87メートルの堂々たる建物で、災害対応機能の強化に加え、市民が集い、交流できる新たな拠点として整備が進められています。
老朽化した現庁舎は、私自身も長年にわたり数え切れないほど出入りしてきた場所です。岡山市の審議会や委員会、まちづくりに関する会議など、多くの時間をこの建物の中で過ごしてきました。
大森雅夫市長も、新庁舎への引っ越しを目前に控え、どこか晴れやかな表情でおられました。市政の新たな時代を象徴する庁舎の完成を前に、その感慨もひとしおであったことと思料いたします。
副市長との面談と市長訪問の間に少し時間がありましたので、かつて地下にあった食堂跡へ足を運びました。残念ながら食堂はすでに営業を終えていますが、その場所に立つと懐かしい記憶が次々によみがえります。
会議の合間に仲間と昼食をとったこと。
難しい議論の前に珈琲を飲みながら資料を読み返したこと。
委員会終了後に安堵の気持ちで一息ついたこと。
建物には不思議な力があります。単なるコンクリートや鉄骨の集合体ではなく、多くの人の仕事や人生の記憶を宿しているのだと改めて感じました。
新庁舎には、市民窓口や災害対策本部のほか、15階には展望テラスも設けられ、市民に開かれた庁舎を目指しているそうです。7月には市民向け見学会も予定されており、新しい岡山市のランドマークとして親しまれていくことを祈念します。
さて、夜は西川界隈に場所を移し、社会人大学院修了生との集いでした。
それぞれの職場で学びを活かし、地域や企業の最前線で活躍されているとの報告を受け、大変うれしく思いました。教員として過ごした年月のなかで、何よりの喜びは教え子たちの成長に触れる瞬間かもしれません。
気が付けば、来週からもう6月です。
新しい庁舎が完成し、また、路面電車の岡山駅への乗り入れ工事の完成と駅前の再開発、イオンモール岡山の拡張工事、そして岡山市新アリーナの建設と、まちの風景が変わるなかで、わたくし自身の胸中を含め、まちに刻まれた人々の数々の思い出は消えることは無いと思います。
時代は移り、建物やインフラは新しくなります。
しかし、人と人とのつながり、そして地域をより良くしたいという願いは、これからも変わらず受け継がれていってもらいたいと思います。
役目を終えた岡山市役所の地下食堂にて、そんな思いが廻ったひとときでした。
